商業学分野では、商業学を広義のマーケティング論と同義と考え、「マクロ・マーケティング論」と「ミクロ・マーケティング論」という2つのマーケティング論の下位領域に分けて体系付けています。マクロ・マーケティング論の領域では、マクロ的な集計レベルの対象、例えば、日本の流通機構、日米の通商構造やEU全体の取引システムといった対象自体を記述します。また、ミクロとマクロを取り混ぜたさまざまな要因が、これらのマクロ的事象にどのような帰結をもたらしているのかという説明や、これらマクロ的レベルにおけるあるべき姿やそのための制度設計といった政策的な提言も行われます。さらに、実際はミクロとマクロのどちらにも所属しない学説研究や方法論研究といったメタレベルの研究も、便宜上マクロ・マーケティング論に含められています。ミクロ・マーケティング論の領域では、ミクロ的な集計レベルの対象、具体的には、主として生産者、卸売業者、小売業者、消費者の行為に焦点を当てます。そして、上記のマクロ・マーケティング論と同様に、その記述や説明、マネジメントの方法を探求します。
担当者 | 専門分野 | 主要著作 |
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教授 髙橋 郁夫
Ikuo Takahashi |
マーケティング論 流通論 消費者行動論 |
『消費者購買行動 ―小売マーケティングへの写像』(千倉書房,1999,三訂版2008)、「小売市場潜在力の規定要因 ―1990年代以降の時間的・空間的分析」(『東京経大学会誌』第274 号,2012)、“Cross-linguistic Validation of a Unidimensional Scale for Cosmopolitanism,” Journal of Business Research , Vol.67,Issue.3 (共著,2014) |
教授 濱岡 豊
Yutaka Hamaoka |
WOMマーケティング 製品開発論 イノベーション・マネジメント |
「アクティブ・コンシューマーを理解する」(『一橋ビジネスレビュー』50-3,2002)、『共進化マーケティング』(有斐閣,出版予定)、『消費者間の相互作用についての研究 クチコミ,eクチコミを中心に』(共著,慶應義塾大学出版会,2009) |
教授 清水 聰
Akira Shimizu |
消費者行動論 マーケティング・リサーチ マーケティング戦略 |
『日本発のマーケティング』(千倉書房,2013)、『戦略的消費者行動論』(千倉書房,2006)、『消費者視点の小売戦略』(千倉書房,2004)、『新しい消費者行動』(千倉書房,1999) |
教授 小野 晃典
Akinori Ono |
マーケティング論 〈広告論・消費者行動論〉 |
「反応型市場志向としてのマス・カスタマイゼーションと先行型市場志向としてのマス・プロダクション」(『マーケティング・ジャーナル』33-2,2013)、「電子情報の知覚品質と探索行動」(『消費者行動研究』15-1・2,2009)、「ブランド力とその源泉」(『三田商学研究』,45-1,2002) |
教授 里村 卓也
Takuya Satomura |
マーケティング・サイエンス マーケティングと消費者行動の計量モデル マーケティング・データ分析 |
"Copy Alert: A Method and Metric to Detect Visual Copycat Brands", Journal of Marketing Research,Vol.51,No.1, pp.1-13(共著,2014)、“Multiple Constraint Choice Models with Corner and Interior Solutions”, Marketing Science, Vol.30,No.3,pp.481-490 (共著,2011)、『マーケティング・データ分析の基礎(シリーズUseful R 3)』(共立出版,2014) |
教授 白井美由里
Miyuri Shirai |
消費者行動論 | 『このブランドに、いくらまで払うのか ―「価格の力」と消費者心理―』(日本経済新聞社,2006)、『消費者の価格判断のメカニズム ―内的参照価格の役割―』(千倉書房,2005)"Consumer Expectations Concerning Timing and Depth of the Next Deal," Psychology & Marketing, Vol.22, No.6, pp.457-472(共著,2005) |
教授 鄭 潤澈
Yuncheol Jeong |
マーケティング経済学 商業学 応用ミクロ経済学 |
“Commitment to a strategy of uniform pricing in a two-period duopoly with switching costs”, Journal of Economics, Volume 98, Issue 1, pp.45-66(共著,2009)、“Strategic choice of price policy under exogenous switching costs”, Economics Bulletin, Vol.12, No.26, pp.1-8(共著,2008)、「価格差別戦略の2期間モデル」(『三田商学研究』2008)、「通信市場の競争分析」(『三田商学研究』2007) |
教授 髙田 英亮
Hidesuke Takata |
マーケティング論 流通論 |
「チャネル統合問題へのDavid Teeceの企業境界論の適用」(『流通研究』16-1,2013)、「取引費用要因とケイパビリティ要因がチャネル統合度に及ぼす影響」(『流通研究』15-1,2013)、『マーケティング・チャネルの選択問題 ―取引費用理論とケイパビリティ理論による分析―』(慶應義塾大学商学研究科博士論文,2011) |