商学研究科の後期博士課程は、原則として大学等の教員の養成を目的としています。そのため、将来にわたって研究者および教育者として自立して活躍できるための能力と識見の訓育がカリキュラムの基本となっています。商業学、経営学、会計学のほか、金融・証券論、保険
論、交通・公共政策・産業組織論、計量経済学、国際経済学、産業史・経営史、産業関係論の各分野に関する特殊研究科目に加えて、博士論文指導のための特殊演習科目および特殊合同演習科目が設置されています。
課程博士としての論文を提出する必要条件として、衆目の前での研究報告と査読付き学術誌への1本以上の論文発表が課されています。そのために、春学期と秋学期に各1 回の研究報告会が開催されるほか、慶應義塾大学商学会が発行する学会誌『三田商学研究』が論文発表の機会を提供しています。
商学研究科では統一したテーマのもと、商学研究科教員と大学院生からなる研究組織による研究プロジェクトの推進を行っています。商学研究科大学院研究プロジェクトではその研究成果を報告会と報告書という形で公開しています。最近の研究プロジェクトの統一テーマは以下のとおりです。
2021年度:ポストコロナ時代における経済と経営
2020年度:グローバル化と日本の経済・経営の役割
2019年度:未来志向の経済・経営の探究
2018年度:変貌する経済と新たな価値の模索
2017年度:成長しない社会における企業・経済
2016年度:世界および地域のビジネス・商業
2015年度:これからの我が国におけるコーポレートガバナンス
取得学位は「博士(商学)」です。修了必要単位数は12 単位です。
また、3年間以上商学研究科後期博士課程に在学し、学位論文(博士論文)の審査ならびに最終試験に合格することが修了要件となっています。