3つのポリシー

人材の養成に関する目的その他の研究教育上の目的
商学部は、福澤諭吉の実学の精神を「商学」の分野において継承し、社会の変化に対応する形で発展させていくことを教育と研究の基本とする。教育においては、この基本を踏まえ、現実社会の抱える問題を自ら発見し、科学的思考と商学の専門知識を用いて解決案を提示し、実行する能力を養うことで、未来社会に貢献する人材を育てることを目的とする。

ディプロマ・ポリシー:卒業認定・学位授与の方針

<教育目標>
慶應義塾大学の卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を前提として、商学部は、産業社会の現象についての理論的かつ実証的な観察・分析を通じて現代の社会が抱える問題を自らの力で発見し、解決案を提示し、実行するための能力、および高い倫理観と責任感を兼ね備え、産業社会の発展に貢献するリーダーとしての資質を身につけた人材を育てることを目標とする。加えて、教育課程において定める所定の要件を満たした学生に対し、学士(商学)の学位を授与する。

<資質・能力目標>
資質・能力目標(1):問題発見力・解決案提案力・実行力
(a)現代の産業社会がいかなる問題を抱えているのか、自らの力で考え、発見することができる。
(b)その問題をいかに解決していくことができるか、自らの力で考え、提案することができる。
(c)自らの力で考え、提案した案を実行することができる。

資質・能力目標(2): 観察力・分析力
(a)上記の問題発見・問題解決を実現するために、産業社会の現象についての理論的かつ実証的な観察・分析を遂行することができる。

資質・能力目標(3): 倫理観・責任感
(a)上記の問題発見・問題解決を提案・実行する際、解決案の影響に関して、経済的側面とあわせて倫理的側面についても深慮することができる。
(b)上記の問題発見・問題解決を提案・実行する際、責任をもってそれを貫徹するべく、組織を先導することができる。

資質・能力目標(4): 産業社会の発展に貢献できるリーダーとしての資質
(a)問題発見力・解決案提案力・実行力を備え、将来的に産業社会の発展に対して率先して貢献することができる。

カリキュラム・ポリシー:教育課程編成・実施方針

<教育課程の編成>
商学部は、「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」に掲げる資質・能力を養成するために、総合教育科目、外国語科目、基礎科目、専攻科目から構成される教育課程を体系的・有機的に編成する。

(1)総合教育科目(自然科学系科目、人文・社会科学系科目、学際的・総合的科目、自主強化科目、体育系科目)は、社会における様々な問題に関心を持ち、自らの言葉で考えを世界に向けて伝えるための洞察力、情報発信力を養うために編成する。
(2)外国語科目(英語、ドイツ語、中国語、フランス語、スペイン語)も、総合教育科目と同じく、社会における様々な問題に関心を持ち、自らの言葉で考えを世界に向けて伝えるための洞察力、情報発信力を養うために編成する。
(3)基礎科目(基礎必修科目、基礎選択科目)は、「商学」を現代の産業社会全体を対象とする理論的かつ実証的な研究という広い意味でとらえ、それを学ぶための基礎を固めるために編成する。
(4)専攻科目(専攻選択必修科目、専攻選択科目、専攻フィールド選択科目、専攻フィールド演習科目)は、「商学」を現代の産業社会全体を対象とする理論的かつ実証的な研究という広い意味でとらえ、商業学、会計学、経営学、経済産業の知識を体系的・有機的に身につけるために編成する。

<教育課程の実施>
この教育課程の編成のもと、講義・演習の他、アクティブラーニング、フィールドワーク、 PBL などの教育法を組み合わせて教育を実施する。

<学修成果の評価方法>
本学部の教育課程により修得すべき資質・能力目標に対する学修成果の評価は、全塾としてのアセスメントプランの考え方のもと、各科目において定める成績評価基準等に基づいた直接的な指標により行うほか、各種アンケートや調査等を含めた定量的・定性的、直接的・間接的な指標を用いて評価を行う。

<資質・能力目標と教育内容との関係>
資質・能力目標(1):問題発見力・解決案提案力・実行力
(a)総合教育科目・外国語科目で、社会における様々な問題について、発見・解決案提案を実現することのできる資質・能力を涵養する。
(b)基礎科目・専攻科目で、現代の産業社会全体を対象とする理論的かつ実証的な「商学」の体系的・有機的な知識を用い、問題の発見・解決案の提示を実現することに加えて、実行に寄与することのできる資質・能力を涵養する。

資質・能力目標(2): 観察力・分析力
(a)総合教育科目・外国語科目で、社会における様々な問題について、発見・解決案提案を実現するために、観察・分析を遂行することのできる資質・能力を涵養する。
(b)基礎科目・専攻科目で、現代の産業社会全体を対象とする理論的かつ実証的な「商学」の体系的・有機的な知識を用い、問題の発見・解決策の提示を実現することに加えて、実行に寄与することのできる資質・能力を涵養する。

資質・能力目標(3): 倫理観・責任感
(a)総合教育科目・外国語科目で、社会における様々な問題について、発見・解決案提案を実現する際、その影響に関して、経済的側面とあわせて倫理的側面についても深慮することができ、かつ、その側面について責任をもつことのできる資質・能力を涵養する。
(b)基礎科目・専攻科目で、現代の産業社会全体を対象とする理論的かつ実証的な「商学」の体系的・有機的な知識を用い、問題の発見・解決策の提示を実現し、実行に寄与する際、その影響に関して、経済的側面とあわせて倫理的側面についても深慮することができ、かつ、その側面について責任をもつことのできる資質・能力を涵養する。

資質・能力目標(4): 産業社会の発展に貢献できるリーダーとしての資質
(a)総合教育科目・外国語科目で、観察・分析を遂行することができ、それをもって問題発見と解決策提示を実行することができ、その際、経済的側面とあわせて倫理的側面について深慮し責任をもつことができるのに加えて、将来的に産業社会の発展に対して率先して貢献するための洞察力、情報発信力等の資質・能力を涵養する。
(b)基礎科目・専攻科目で、現代の産業社会全体を対象とする理論的かつ実証的な「商学」の体系的・有機的な知識を用い、問題の発見・解決策の提示を実現し、実行に寄与する際、その影響に関して、経済的側面とあわせて倫理的側面についても深慮し責任をもつことができるのに加えて、将来的に産業社会の発展に対して率先して貢献するための体系化・有機化の資質・能力を涵養する。

アドミッション・ポリシー:入学者受入れの方針

<求める学生像>
(1) 社会に対して強い関心を持っている人
現代の産業社会全体を対象とする理論的かつ実証的な研究たる「商学」を入学後に研究するために、普段から社会に対して強い関心を抱き、主体的に学習に取り組む態度を持っている。

(2) 論理的な思考能力が高い人
現代の産業社会がいかなる問題を抱えているかを自ら発見し、それをいかに解決していくことができるかを提案・発信するために、普段から物事を論理的に思考し、判断し、そして表現することができる。

(3) 資料を読み解く力が強い人
問題の発見、解決策の提示に先立って、既定の常識が何かを知ったり、常識に対して批判的な目を向けたり、あるいは、問題の発見・解決策の提案の糸口を求めたりするために、普段から資料を読み解くことで知識を蓄える技能を持っている。

(4) 英語をはじめとする基礎学力を磨いている人
問題の発見、解決策の提示に間接的に関連し、とりわけ国際社会に貢献できる人材となるために必要な、英語をはじめとする基礎的な知識・技能を普段から磨いている。

<選抜の基本方針>
このような入学者を幅広く受け入れるため、(1)一般選抜(A 方式)、(2)一般選抜(B 方式)、(3)指定校推薦入学制度、(4)外国人留学生対象入学試験により選抜を実施する。

(1) 一版選抜(A 方式)
国内外における高校卒業相当の学力と、当学部で学ぶために必要となる素養を身につけた学生を、筆記試験の得点によって選抜する入試制度であり、A 方式では、外国語、地理歴史、数学について個別学力検査を課し、基礎的知識と、判断力・思考力・表現力を評価する。

(2) 一版選抜(B 方式)
国内外における高校卒業相当の学力と、当学部で学ぶために必要となる素養を身につけた学生を、筆記試験の得点によって選抜する入試制度であり、B 方式では、外国語、地理歴史、論文テストについて個別学力検査を課し、基礎的知識と、表現力・思考力・判断力を評価する。

(3) 指定校推薦入学制度
国内において学業および学業以外の優れた業績をもつ個性豊かな学生を、全国各地の指定高等学校からの学校長推薦に基づいて、総合的に選抜する入試制度であり、推薦書、調査書、志願者調書、課題小論文による書類審査を課し、基礎的知識と、思考力・判断力・表現力に加えて、主体的に学習に取り組む態度を評価する。

(4) 外国人留学生対象入学試験
国外において教育を受けた受験者の能力と適性を多面的に評価することにより、広く多様性と力量のある学生を選考する入試制度であり、第1次選考では日本留学試験、TOEFL iBT、調査書、志望理由書による書類審査、第2次選考では面接審査を課し、基礎的知識と、思考力・判断力・表現力に加えて、主体的に学習に取り組む態度を評価する。