秋学期が始まると、「経済白書」(経済企画庁篇)を読み始めました。大変分厚い本で辞書程の量です。いきなりこの本をやっていたら、訳が判らなかったでしょう。まじめにやってた人は、大変明解に書かれてあることに気づくはずです。この「経済白書」を読めることこそ、一人前の社会人として必要なことであり、先生の研究会の目標であったわけです。
秋学期はこの一冊で終わりましたが、それだけ内容の濃い本です。
10月頃からいよいよ三田祭のシーズンで、研究発表の準備におわれます。現代の生活に欠かせなくなったコンビニエンスストアを、ライフスタイル、物流、実際の店舗の三点から分析しました。
以上が大まかな1年間の流れです。
井原研究会は、専門的な分野にとらわれず視野を広げることで、知識そのものを得ることを目的とするのではなく、物の考え方=視点を見いだす事に重きがあります。分かり易くいうと、表面的なことを議論するより実質的な問題に取り組んでいこう、ということです。デリバティブだの住専だの議論する前に、「なぜデリバティブが必要なのか?」、
「なぜバブルがはじけたのか?」、「なぜ...? 」といった論点を整理しよう、といったところです。
井原哲夫研究会活動
<内容>
本ゼミ
本ゼミは、週1回毎週木曜日4.5限に行われます。
そこでは、教授が指定した文献を、ゼミ員が分担してレジュメを書き、報告する形がメインとなります。 質問が活発となるよう、レポーターのほかにコメンテーターが割り振られます。コメンテーターとなったゼミ員は、担当のレポーターに対して有意義な質問をしなければなりません。
ですから、より一層文献を読み、自分の考えとレポーターの報告とを比較できるような準備が求められます。
本ゼミでの卒論発表
4年生は卒論を書き上げるために、分担を決めて、先生及び3年生の前で卒論中間発表を行います。
卒論中間発表のために、4年生はレジュメを書き、説明をします。説明ののちには、先生及び他のゼミ員から質問があり、先生から問題点、改善点が提案されます。
数回の発表を経て、卒論完成と向かうことになります。
本ゼミで用いた文献
-1998年-
1998年4月から本ゼミで使用した文献は以下の通りですが、本年度もすべて同じとは限りません。
現代の金融入門(ちくま新書)
生活の経済学(東洋経済新報社)
国際金融入門(岩波新書)
経済白書(経済企画庁篇)
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