コンビニエンス・ストアは1920年代後半アメリカで誕生しました。その後、1950年代以降国民のライフスタイルに対応する形で、急速に発展します。日本に上陸したのは1973年であり、以降日本でも急成長を見せます。この章ではまずアメリカと日本における、コンビニエンス・ストアの誕生と成長について述べます。ただ、両国におけるコンビニエンス・ストアの誕生には相違があり、これがその後の両者の特徴を決定するものとなります。
コンビニエンス・ストアが誕生した1970年代、日本は高度経済成長を経てますます豊かになっていきます。これに伴い人々のライフスタイルは大きく変化していきました。豊かになったことにより、余暇活動が増加し、時間の価値が増加します。また、都市化が進み過密状態になった都心から、人々はより大きな生活空間を求めて郊外へと移住していきます。このような変化に対応するような形でコンビニエンス・ストアは成長していくのです。
このようなコンビニエンス・ストアは若年単身者に圧倒的な支持を得ています。これに対して高齢者にはほとんど利用されていません。高齢者にはコンビニエンス・ストアを利用する習慣がないためと考えられます。しかし、若い頃からコンビニエンス・ストアに慣れ親しんでいる世代が高齢者となったとき、その利用度は高まることでしょう。
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