Taj多事
Taj多事
2011
今日は,Jaipurを観光してDelhiに戻る。8:15分にThe Wall Streetを出発して,「風の宮殿」と言われるHawa Mahalで写真撮影をしながらCity Palaceがオープンする9:00までの時間を潰すというのが運転手のプラン。
予定通りにホテルを出発して,Hawa Mahalの前で車をとめて,それぞれ写真撮影などに繰り出す。小生にとって,風の宮殿は三度目。過去二回は中にも入った。その経験から言えば,外からの写真撮影だけでもまあいいかという感じ。というのは宮殿の美しい外観は外からでないと見れないし,中に展示物があるわけでもない。ただ「風」を感じられるのは宮殿の小窓からなんですけどね。宮殿の前では,蛇使いが怪しげな商売をしている。その前で足を止めたり,写真を撮った観光客からは,カネを貪っている。学生の中にも写真を撮って支払ったものがいるようだ。本来なら一定時間蛇使いショーをやってカネをとるべきだと思うけど,このオッサンは店を開いているだけで商売してる。
車に戻って9:00少し前にCity Palaceの駐車場に入る。ところがチケット・オフィスに行くと開館時間は9:30。待っていてもしょうがないので,すぐそばのJantar Mantar天文台に行くことにした。ここのチケット・オフィスがあくまでの間,学生たちは像の人形売りのオジサンと値段交渉を楽しんでいたようだ。City Palaceを造ったマハラジャ サワーイ・ジャイス2世は,天文学にも興味があり,この天文台を造った。ここに来るときにいつも思うのだが,一つ一つの観測儀の仕組みを知った上で観ないと,その価値は半減どころではない。今回も不勉強。次回にはきっと予習してきます。
10時過ぎにはCity Palaceに入る。ここは1726年にマハラジャ サワーイ・ジャイス2世が建てたものだが,現在もマハラジャの住居として使われ,一部を博物館として開放している。運転手には10時に駐車場に戻ると告げておいたが,そもそもCIty Palaceに開館時間を間違えていたのが遅延の原因。30分ほど予定より遅くCity Palaceを出発。
インド旅行の洗礼の一つに,運転手とコネクションのある土産物屋に連れ込まれるというのがある。運転手は,そこで飲み物をもらったり,売り上げに応じてコミッションをもらったりする。ここは,いわゆるEmporiumというなんでもそろう典型的な海外旅行者相手の土産物屋。店の人も入って来たのが学生だというのは一見してわかったようで,おのずとターゲットは小生になる。それは予想できたことで,小生もあらかじめ買いたいものは決まっている。あとは店員とうまく付き合うことだ。最初から最後までこのEmporiumで一番偉そうなオジサンが小生につきまとう。妻にシルクのストールと小生のインド服を予定通りGet。テーブルクロスは買わされてしまった・・・その他絨毯やら貴金属やら全部の店に連れ込まれたが,見るだけ。岩石の色で描いた細密画も気に入ったものを2枚Get。あとは知らんぷり。学生たちは,早々に逃げ出したようで,バスに戻ったのは小生が最後。
最後の観光地Amber Palaceに向かう。Rajasthanに入って気づくことの一つは,いたるところに大小の岩山があること。Amber Palaceは巨大な岩山の頂上に万里の長城のように建てられた城であり要塞である。Amber Palaceには像で登ることもできる。学生の中に像に乗りたいというものがいたので,運転手に聞いたところ,像は早朝と夕方の涼しい時間にしか働かないのだそうだ。さて,われわれのバスは大きすぎて,Amber Palaceまで登れないそうで,ジープを3台雇って登る。ジープがこんなに乗り心地の悪い乗り物だとはじめて知った。
Amber Palaceの一つの楽しみは写真を撮ること。Amber Palaceで撮られた美しい写真もいろいろなところで見かける。自分も一度はあんな写真を撮りたいと思うのだ。今日の一枚は右の写真。美しい景色ではない。Amber Palaceで清掃をしていた女性。同じブルーのサリを纏った女性は,有料トイレで働いていた。この鮮やかなブルーのサリー,これはマニュアル・スカベンジャーの女性たちが身に纏うものではないだろうか。2010年1月にDelhiでSulabh Internationalを訪問したときにいただいた訪問記念のカード,さまざまな資料に登場したスカベンジャーの女性は,皆このサリーを着ていた。そうにちがいないと思って,こちらに歩いてくる彼女たちに気づかれないようにシャッターを切る。すると背後から30半ばぐらいのインド人カップルの男性が小生の方を叩き,「Do you lobe her?? はっ!」とひどく軽蔑的な口調で話しかけ,こちらの答えも聞かずに立ち去った。間違いない,彼女たちは彼らにとって触ってはいけない人たちなのだ。あの唾でも吐きかけられそうな軽蔑的な物の言いようは,そのことを物語っている。実は,明日,学生たちとSulabh Internationalを訪問する。ぜひこの写真を見せて聞いてみたいと思う。
Amber Palaceを下って,昨晩と同じレストランで昼食をとる。あとはDelhiまで一直線だ。途中一回の休憩を含めて,Jaipurを出たのが午後2時半,Delhiのホテルについたのは夜9時。6時間半の長旅でした。学生から100Rs.づつ集めて,運転手2名にそれぞれ1000Rs.,アシスタントに500Rs.のチップを渡す。明日の予定を確認して,小生と次男は1台のバスでSmile Innの近くまで送ってもらった。Smile Innに到着したのは9:30。写真の整理と洗濯をして,King Fisher Strongをグイッと飲み干して就寝。
Jaipurの気温
最高気温 32℃
最低気温 25℃
平均気温 28℃
Jaipur観光
11/08/25
Amber Palaceで清掃をする女性たち。この鮮やかなブルーのサリー,この人たちは最低の扱いを受けている不可触民であるスカベンジャーの女性たちにちがいありません。この一枚を撮ると,背後からインド人中年カップルが寄ってきて小生の肩をたたきます。「Do you love her? はっ!!」唾でも吐きかけられそうな軽蔑したもの云いです。
翌日,Sulabh InternationalでDr. Pathakにこの写真を見せたところ,まちがいなくこの女性たちはスカベンジャーだそうです。この人たちをスカベンジャーとして働かせていることも問題ですし,あのインド人カップルの態度そのものが現代のインド社会の問題をあぶりだしていると思います。