Taj 多事
Taj 多事
2009
最近のデリーでの大きな話題の一つは、来年10月にデリーで開催される予定のCommon Wealth Game(CWG)が本当にできるのかどうかということ。CWGとは大英帝国の五輪のようなものだ。
CWG組織委員会がまとめた報告書によると、競技場19施設のうち13の施設の進捗状況が25%から50%で、メトロ、宿泊施設などの工事も一向に進んでいないというものだ。組織委員会は、これまでにも何度も同様の警鐘を鳴らしてきたが、デリー五輪委員会からの回答は、いつもインド人得意の「No problem」。そこで、組織委員会は、五輪委員会の実行能力自体に疑問があるので、デリーではなくインドの首相と話しをさせろと訴えている。
デリー五輪委員会の答えは、これまたいつもと同じで「いつでも首相との会談は準備する。そんなことをしなくたって、2010年10月にデリーは、これまでにない素晴らしいCWGを迎えることになる」・・・
たしかに労働力は豊富にあるので、資材の調達が滞ることがなければ、施設はできるように思う。問題は質の問題で、工事を急ぐあまり、将来に禍根を残すようなことがないようにしてもらいたい。
小生が一番の問題に思うのは、世界各国の人々を迎えるデリー市民のattitudeだ。北京五輪のときにも世界は本当に開催できるのかと気を揉んだものである。同時に中国政府は、世界の人々を迎えるあたって、パンツ一丁で外を出歩くなどの悪習を徹底的に排除した。このような生活習慣を上から押さえつけて変更させるというのが正しいかどうかには議論の余地があるかもしれない。本来であれば、市民のattitudeによって改善されるべきであろう。それでも、五輪のような世界的な催しは、生活上の悪習を改善するのによい機会であることにちがいない。
残念ながら、デリーにそのような気配はまったくない。立小便、ゴミのポイ捨て、唾。それにいたるところにいかにも不健康そうな野良犬がうろついている。デリー市民の新しい足になりつつあるメトロでも、トークンを買う列の割り込みは当たり前。列車に乗り込む人達は、降りる人がドアの前に立っているのを邪魔だと言わんばかりに押しのけて乗り込んで来る。道路では、歩行者の安全なんて誰も考えてくれない。まさに自分の身は自分で守らなければならず、事故にあったら前世が悪かったと悟るしかないのである。世界の人々がうんざりしてしまうであろう光景はいたるところにある。いろいろな意味で、これから1年のデリーは、観察する価値が十分にある。
スポーツの話題と言えば、自動車レースのF1で、ビール業界から航空業界へも進出したKingfisherの富豪会長が率いるインドチームが優勝した。このニュースでインタビューを受けたスィック教徒のスポーツ大臣、「F1はスポーツではない」。同感。
9/15のデリー天気予報 最高気温36℃、最低気温25℃、晴れ
9/15のデリーの天気 最高気温33℃、最低気温24℃、平均気温28℃
9/15の東京の天気 最高気温23℃、最低気温20℃、平均気温22℃
Common Wealth Games???
09/09/15