Taj 多事
Taj 多事
2009
そうそうきのう床屋に行く途中のマーケットで、ついに盗電を発見。
日暮れも近くなると、どこかで充電した電気スタンドのようなものを大量に手にした若者が、道端で大八車で商売している商人たちに、それを配って回る。お金の受け渡しをしているところは見たことがないけど、もちろん有料だろう。この電灯は5、6時間もつに違いない。これを充電するのに太陽電池を使えばよいのにと常々思っている。
さてさて、そんな風景を眺めていると、揚げ物を調理して売っているオジさんが、白熱灯を取り出して、上方の電線から分岐していぶら下がっている電線に、その白熱灯をつなげて灯りを取り始めたではありませんか。おー、これが噂に聞いた盗電だ。このオジさんが使った分だけ電力料金を払っているのなら盗電ではないが、そんなはずはない。
たしかにここデリーの電線は、やたらといろんなところで渦を巻いていて、局所的にブラーんと緩んでいる。そういうところを利用して、盗電におよんでいるようだ。危なくないのかしらねー。
インドの中央電力公社(CEA: Central electricity Authority)が公表している電力統計では、発電した電力の35%が損失している。35%ですよ。10コ饅頭を作っても、そのうち3コから4コが行方不明、つまり誰かがこそっと食っちまってるわけです。つまり電力会社は、その分発電コストを回収できていないわけです。おまけに電力会社は、政治家の圧力で、農業用の電力をタダのような料金で供給することを強いられておるので、大赤字もいいところで、電力不足が大問題にもかかわらず、新規投資をできないのが現状です。
つまりこのような盗電行為が、直接間接に家計の生活を不自由にしているわけです。みんな頻繁におこる停電には文句を言いますが、この盗電について疑問を感じる人は誰もいません。商人が電力料金を払わない分、商品価格が安くなるほうがよいのでしょう。太陽電池で配給ランプの使用料金が安くなれば、盗電のリスクを冒すメリットはなくなるはずです。
9/14のデリー天気予報 最高気温36℃、最低気温24℃、晴れ
9/14のデリーの天気 最高気温34℃、最低気温25℃、平均気温30℃
9/14の東京の天気 最高気温25℃、最低気温21℃、平均気温23℃
これが盗電
09/09/14
中央に見える白熱灯は、直接電線から電源を取っています。これが「盗電」と言われるものの実際の一つです。200 mぐらいのマーケットの中に、点々とこのような光景が見られます。