Taj 多事
Taj 多事
2009
インドの総選挙は,国民会議派(Congress Party)が1991年以来の大勝利.会議派の単独政権も可能な状況だ.セナさんが応援する敗北したBJPの党首アルビニは,早々に引退を表明.勝利宣言する会議派総裁ソニア・ガンジーの顔は満面の笑みである.2004年の総選挙の勝利の後(このときは連立政権)の首相指名で,インド人ではないという理由で会議派から猛反発を食って泣きそうな顔になっているところを最近よく放送されるが,それから4年間,さらには夫のラジブ・ガンジー首相が今スリランカで民衆を盾に立てこもっている軍事グループに暗殺された1991年以来,会議派の総裁として亡き夫ラジブの意志を継いで来たわけだが,今回は満面の笑みである.この大勝利で一気に息子のラウル・ガンジーを首相にという声も上がっているようだが,まだ時期尚早のようだ.ラウルの勝利インタビューの後ろには,今回は出馬していない妹のピヤンカ・ガンジーが立っていたが,彼女がうつむき加減の顔はなんと祖母のインディラ・ガンジー元首相に似ていることか.ブルッと鳥肌が立つほどである.妹の方が,大物になりそうな,そんな雰囲気を持っている.
12時半ごろに家を出て,メトロでコンノートへ向かう.セナさん宅からヤムナ・バンク駅へは,危険な横断をしても徒歩で20分ほどかかった.駅の敷地までは5分ほどで着くのだが,入ってからグルッと大回りしなければならないので,これに予想外に時間がかかってしまった.ニューデリーのメトロ開発はまだまだ緒に就いたばかりで,今の工事が第2フェーズと呼ばれている.第2フェーズでは,ラクシュミ・ナガル駅を通る路線も開発されていて,これが開通すれば,本当に5分で行けるようになる.ただ,小生はこの滞在中にはこの路線に乗れそうにない.
10分ちょっとでラジブ・チョークに到着.今日は,Saravana Bhavanで南インドのターリー(大皿定食)を食べようと思っているので,AおよびGブロックの出口から出る.日曜は休日なのでGブロックの店のほとんどお休み.お目当てのSaravana Bhavanは,地元の人に人気の店なので熱い中でも行列ができている.でも一人なので,開いている席にすぐ通してくれた.
北インドのターリーは,ダール(黒ダール豆のカレー),シャヒ・パニール(ちょっと酸味のあるトマトペーストのチーズ入りカレー)が必ず付いていて,スペシャルとかデラックスになるとミックス・ベジタブル(いろいろ野菜のカレー)が加わる.それとライタ(ヨーグルト)も必ずついて,スイートそれもたいていの場合グラブ・ジャムンがスペシャルやデラックスには添えられる.そして,ナーンと少しのライスまたはプラオが主食として出される.これが,いつもこの辺で食べているターリー.
こちらで食べる南インドのターリーは,5種類ほどの酸味の効いた汁気の多いカレーとサブジー(野菜),それとダヒー(ヨーグルト)にスイーツの組み合わせ.主食も北インドはパン,南インドはライスが中心なので,ターリーでも,ライスだけか,ライスとプーリー(揚げパン)の組み合わせを選べるようになっている.一つ一つは少ないとはいえ,6種類もカレーがあるとさすがにお腹一杯だ.久しぶりの本格的南インドターリーに満足して店を出る.
そのままラジブ・チョーク(インナー・サークル)へ進み,コンノート・プレースを一回りしてみる.Bブロック,Cブロックの店は開いている.といってもほとんどが,ブティックか宝石店でお呼びでありません.Cブロックの書店Jainで本を3冊調達して,メトロで家に戻った.
教訓,やっぱりこの季節のデリーで,真っ昼間に外に出るのは正気の沙汰ではありません(42℃あったようです).もうヘロヘロです.外出は5時過ぎが鉄則のようです.それと,ヤムナ・バンク駅を出た大通りの無理矢理横断に時間がかかりすぎる.車の流れが,なかなか切れないのだ.陸橋が完成するまで,毎日の利用は控えたほうがよいかもしれない.毎朝,リキシャで通るので工事の進捗具合をしばらく観察してみよう.日本なら1週間あれば十分に見えるのだが.
いまベッドルームの温度は42℃・・・とっとと冷房付けて冷やさないと眠れません.
5/17のデリー天気予報 最高気温42℃、最低気温30℃、晴れ
5/17のデリーの天気 最高気温42℃、最低気温31℃、平均気温36℃
5/17の東京の天気 最高気温22℃、最低気温16℃、平均気温19℃
会議派大勝利
09/05/17
ヤムナ・バンクに入線してくるメトロ.なんだか武蔵小杉駅に入ってくる東横線・目黒線・三田線を思い出してしまいました.
ndraprastha駅の近くに広がる巨大なスラム.よくわからないかも知れませんが,掘建て小屋の屋根です.いったい何人の人がここで暮らしているんでしょう.先進国以上のメトロのシステムと,メトロから見えるこの目の前のスラムの両方が,現在のインドをまさに象徴しているようです.
コンノート・プレースのラジブ・チョーク駅の風景.地上とは別世界のようです.ボストンのパーク・ステーションを思い出せます.