Taj 多事
Taj 多事
2009
12月12日(土)
今日は,コペンハーゲンの旅支度をするのでオフィスへは行かないことにした。靴下が足りないのでV3Sで調達。完全な冬支度をしないといけないので荷物がかさばる。小型のスーツケースで行けるかと思ったが,帰りに荷物が増えるとどうしようもなさそうなので,でかいスーツケースで行くことにする。寄る10時半ごろセナさんが来て,車の時間を確認。大型スーツケースがあるので家の前まで来てもらうように頼んでくれた。
12月13日(日)
午前0時に部屋を出て下に降りると。運転手と電話をしながらミナクシさんが出てきた。セナさんはすでに寝てしまったようで,セナさん不在の時にはミナクシさんがGoni Travelの社長になる。デリーもこの時間帯になると10℃程度しかなく寒い。ピッキーがまだ起きているから家の中で待てというので遠慮なくそうさせてもらった。予想通り,運転手は家を探すのに手間取っていて,すぐそばにいるはずだけどなかなか現れない。こういうことがあるので,普段は大通りで待つことにしている。それでも10分遅れ程度で到着。ミナクシさんとピッキーに挨拶をしてインディラ・ガンディ国際空港に向かう。この時間帯は車は少ないのだが,道一杯に大型ダンプが広がってゆっくり走っているもんだから,ところどころで渋滞ができる。そうすると「プー」っとやるもんだから,夜中でもうるさい。
40分ほどで空港に着き,はじめて乗るIndian Jet Airwaysのチェックインカウンターにいくと「なが〜い」列。今回の旅の特徴となってしまった「なが〜い列に並ぶ」は,ここからすでにはじまっていたのだ。出発時刻は3時5分で,8時間半かけてまずブラッセルまで行く。ブラッセルからコペンハーゲンまではブラッセル航空で約1時間半の旅程だ。インドの国際空港は24時間営業なので,夜中に出発する便が数多くあり,こんな時間でもなが〜い列というわけだ。ただ,並んでいる間に,係の人が行き先,目的などを確認して,パスポートにシールを貼っていくので,チェックイン自体の時間は短縮されている。イミグレーション・カードも配ってくれるので,並んでいる間に書くことができる。インドにしては,効率的なやり方だ。それでも,インド人の多くは,引っ越しでもするのかと思うほど,スーツケースを一人で3つぐらい持っている人がざらにいる。それでも20kgの重量制限にひっかからないのだから,工夫すりゃ1つですむんじゃないかと思う。ここでも40分ほどを費やしたが,イミグレーションは5分もかからずに終了。最近になってやっと「このビザで最初にインドに入国したのはいつだ」というもめごとがなくなった。セキュリティ・チェックも2,3人の列しかないのですぐに終了。夜に飲むウイスキーを免税店で調達しようとしたのだが,トランジットがある場合に酒を買うには,最終トランジットの空港でしか買えないのだそうだ。はじめて知った。
予定時刻にブラッセルに向けて出発。Indian Jet Airwaysのサービスは,Air Indiaより断然よい。食事も旨いし(じゃなくてベター than エア・インディア),個人用のディスプレーもある。どうみても,Air Indiaが時代遅れなのだろう。
風の関係か予定より1時間早く,ブラッセル時間の7時に到着。ブラッセル空港もばかでかく乗り継ぎゲートまでに行くのに随分と歩かされた。EUに入るときには,EUに到着したところでイミグレーションをする。つまり目的地のコペンハーゲンではなくここですませてしまう。「コペンハーゲンでの目的は何だ」と聞かれたので,「コンファレンスに出席するためだ」と答えると,「何のコンファレンスだ?」ときたので,「気候変動に関するコンファレンスだ」と答えたら,「COP15か。Welcome」。EU全体で盛り上がっているのだろうか。イミグレーションを終えて,なが〜い通路をEU域内に向かうゲートへ歩くと,今度はセキュリティ・チェックのなが〜い列。ベルトまではずさないといけないという,かなり厳しいチェックなのだ。
セキュリティ・チェックが終わるまでにブラッセルに着いてから1時間程度が経過したけど,出発時間が12時20分なので,あと4時間ほどある。インドから来たせいか,ブラッセル空港はいかにもヨーロッパという感じで,完全におのぼりさん気分である。免税店も成田のように商品がぎっちりならんでいるのではなく,高級デパートのように商品がゆったりと並べられている。ざーっと,全部を見て,まずはカフェでご当地ベルギー・ビールと生ハムとチーズのサンドイッチでブランチ。噂に違わずベルギー・ビールは旨い。北欧のビールもコクがあって旨いらしいので,これからはビールが欠かせなくなりそうだ。シーバスリーガルを1本買い求めて,ちょこっと買い物もして,あとは本を読みながら出発時間を待つ。30分遅れでコペンハーゲン行きのブラッセル航空が出発。この飛行機はえらく小型で,天候に脆弱なようだ。実は,そのせいで帰りはとんでもないことになってしまうのだが・・・
1時間半でコペンハーゲンに到着。もうイミグレーションもなく荷物をとって出口へ向かう。この出口に向かう間に,いろいろな店,レストラン,カフェが立ち並び,この誘惑に勝つのに勇気が要る。タクシーで10分弱でこれから1週間を過ごすScandic Sydhavnenへ到着したのは3時過ぎ。いかにも北欧風の部屋で,仏陀ツアーとは大違い。でも,1泊4万円なんです・・・COP事務局が準備したホテルはみんなこんなものなのですが,高くて2万5千円でいいよなという感じです。これからデンマークの物価の高さに驚く毎日が続くことになります。
これからの連絡にインターネットは重要な役割を演じるので,部屋に入って さっそくインターネットへの接続をテスト。問題なく使えます。明らかにTERIの環境よりすぐれていて快適です。
先週から現地に履いている藤沢のS先生からメール。「COP15会場への入場に係わる重要な問題について」という何やら不気味なタイトル。どうやら15日からNGO/IGOとして参加資格を持つ人たちの入場制限をするので,登録時に渡されるバッジのほかに,セカンダリー・カードという別の入場証明が必要になったそうだ。さらにそのカードは慶應には1枚しか配布されないかもしれないので,これから戦略を練らねばならないとのことだ。今日13日はCOPは完全休業で登録もできないので,とりあえず,明日矢上のU先生と登録を済ませたあと,1時に会場で会うことをメールで確認。やはりインターネットは欠かせません。
NGOは,Non-governmental organizationの略で,COPでは気候変動条約の締約国の政府関係者以外はNGOということになる。ただし,NGOの中でも気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のような組織に関連する人たちは,IGO(Inter-governmental organization)として区別されている。小生たち慶應のスタッフは,RTCC(Responsibilities to climate change)といNGO団体へのコントリビューターとしての資格でCOP15に参加している。
さて,S先生への返信をしたところで,RTCC事務局のAnnaさんから「entry to COP15 after Tuesday - secondary cards」というメールを受信。S先生の情報と同じかなと思いきや,RTCCには合計で22枚のセカンダリー・カードが配布され,RTCCに属する団体には,各団体2枚を限度に早いもの順で配布するから,セカンダリー・カードを欲しい団体は,このメールに返信するように,という内容だ。おっと,これじゃ慶應スタッフ間で連絡を取り合っている余裕はなさそうなので,「慶應の別の人から同じメールが届くかもしれないけど,とにかく慶應に2枚ちょうだい」と一気に返信する。1枚かもしれないというところを2枚ゲットできればラッキーである。あとは返信を待つしかない。本当は,観光に行けるのは今日しかないと思っていたので,インターネットの確認だけしたら外出しようと考えていたのに,これじゃおちおち遊んでなんかいられないじゃないですか。外を見ると,4時ですでに暗くなりかけているので,寒そうだし外出はあきらめてRTCCからの返事を待つことにした。1時間ほど経って,Annaさんから返信。慶應に2枚確保しましたとのことで安心。U先生とS先生にも,そのことをメール。あとでわかったことだが,Annaさんのメールに対応できる状況にあったのは小生だけで,とってもラッキーでした。またしてもインターネットに感謝です。
8時にホテルのレストランで夕食。 日曜のディナーは北欧独特の特別のビュッフェがある。何が独特かというと,ニシンのマリネが違ったテーストでずらりと並ぶ。スモークサーモンも2,3種類ある。それとデンマークでは豚料理をよく食べるそうで,塩で味付けした焼き豚など,とても1日では全部は試せないほどならんでいるのだけど,日曜は1回しかないので,1切れずつ全部盛る。それとデンマーク産のClassicという生ビール。ニシンのマリネと生ビールは相性ピッタリで,北欧に来てよかったとつくずく感じます。さすがに今日だけは,インド料理が恋しくなりません。
フロントでU先生がチェックインしているか確認し,U先生の部屋に電話して,明日の出発時間だけを打ち合わせ,昨日から寝ていないのでとっとと寝た。
12/13のデリーの天気 最高気温23℃、最低気温14℃、平均気温18℃
12/13の東京の天気 最高気温13℃、最低気温10℃、平均気温12℃
12/13のコペンハーゲンの天気 最高気温2℃、最低気温0℃、平均気温1℃
COP15ーコペンハーゲンへ
09/12/13
ブラッセル空港で5時間のトランジット。今回の旅は,やたらと待つことが多いものになってしまいました。でも,朝食代わりのハムとチーズのサンドイッチとベルギー・ビールは最高でした。
ブラッセル空港のコカ・コーラの自動販売機。なぜか小便小僧です。