Taj 多事
Taj 多事
2009
今週はTERIのメンバーがやたらと忙しいらしく、5時からのレクチャーが中止になることが多い。今日も延期。そこで、日曜に買うことをあきらめたジャンパーをもう一度物色することにした。昨年、冬の間に着ていた日本から持参したヤッケが、悲惨なほどに真っ黒になったので、着潰せるようなものがやはり欲しい。
7時半ごろ仕事から家に戻って、そのままV3Sへ出かけた。今日はいろいろな店を見て回ったが、なかなか適当なものが見つからない。おっ、と思うと、日本円で1万円ほどする。そういうものは日本で買ったほうがよい。予算は日本円で2千円ぐらいだ。それなら一冬で着潰してもおしくない。最後に先日靴下を買ったMaxに入る。先日には見かけなかった商品がいくつかある。ありました、ありました、1000ルピーの見た目も悪くなく、黒っぽくて汚れも目立たない一品が。問題はサイズで、Lがない。ベイジュのものならLサイズもあるのだが、これじゃ1週間で真っ黒だ。Mを着てみたが、ちときつい。しょうがない、ちょっと袖が長いけどXLを買いました。
それにしても平日の夜8時過ぎに、この混雑は何なんだ。明らかに日曜の午後よりも人が多い。こっちとさ、店が閉まっちゃしないかと思って急いで来たのに、そんな心配は不要で、まさにこれからが稼ぎ時という感じだ。
どこでも同じなのだろうかと、Mr. Singhの本拠地であるラクシュミ・ナガル マーケットにも足を伸ばしてみた。インディアン・トラディショナルなベストでいいものがあれば欲しいので、ついでに物色してみる。9時を回っているが、こちらもとんでもない人出である。道端に多くの大八車の店が出て道幅が狭くなっている。そこを移動しながら商売をする大八車もあるし、リキシャ、バイク、自転車も行き交う。そこにわんさか人が歩いているわけで、年末のアメ横同様歩くのが大変だ。
こちらの人たちの夕食の時間は、9時過ぎというのが普通だ。Mr. Singhの家は10時過ぎだと言っていた。つまり、9時過ぎに夕食の準備の買い物に出てくる人が多くても不思議ではないということだ。インド全体がこれと同じなのかどうかはわかないが、デリーについて考えてみれば、夏の時期(4月から7月いっぱい)には、どうやったって日中に活動することは無理な話だ。人々は、じっと家に籠って昼寝でもしながら涼しくなるのを待つという生活パターンがずっと昔から定着しているのであろう。だから、10時や11時だって子供たちの声が外から聞こえるし、工事だってしている。
家に戻る途中のマザー・デリー通りでも、こんな時間帯に舗装工事の真っ最中である。ドラム缶に入ったビチューメン(日本ではアスファルトと呼ばれる石油精製の最後に残る重質物)を溶かすときにモウモウと煙が出るのだが、その前で大八車の果物売りが商売をしている。よーく洗わないと食えたものじゃない。このような工事現場では、一家で出稼ぎに来ている家族の女性も含めた大人たちが働いている光景をよく目にする。子供たちは現場の隅に置かれている。今日も一人の少年が砂利の上で今にも眠りこけそうになりながら、寒そうに膝を抱えて大人たちの工事が終わるのを待っている。明らかに就学年齢の子供であるが、学校にも行けないのであろう。この人たちが眠る場所は、道端にビニールシートで作ったテントである。
夜に買い物を楽しむ人たちと、家族ぐるみで働かなければならない人たち。貧しい中でのさらなる格差である。何ができるか。
11/18のデリー天気予報 最高気温26℃、最低気温12℃、晴れ
11/18のデリーの天気 最高気温27℃、最低気温13℃、平均気温20℃
11/18の東京の天気 最高気温14℃、最低気温9℃、平均気温12℃
夜のにぎわい
09/11/18
夜9時すぎのラクシュミ・ナガル マーケットのにぎわい。年末のアメ横のように歩く隙間もありません。このマーケットに集まる人たちは、決して豊かな暮らしができる人たちではありません。でも夜になるとこのように外に出てきてちょっとした買い物を楽しんでいます。下の写真の夜でも土木作業に従事しなければならない人たちとの間には、貧しいなかのさらなる格差があります。
夜でも工事は続きます。ビチューメンを溶かして出る煙の目の前で、新鮮?な果物が売られています。砂利の上で寒そうに膝を抱える少年は、両親の土木作業が終わるのを待っています。作業が終わっても道端に作ったビニールシートのテントで寝るしかありません。