Taj 多事
Taj 多事
2009
帰りのMandi House駅、来た電車はNoida行き。かなり混んでいる。ラッシュ時の山手線、京浜東北線にもう一息という感じだ。こっちとさ、こんな混雑には慣れっこなので、何の躊躇もなく乗り込む。ただ、マンディ・ハウスでメトロを待つ乗客がいつもよりずいぶんと多いので、嫌な予感はしていた。
プレガティ・メダンでもインドラプラスタでもさらに客が乗ってくる。今までにこんなことはない。つまり、乗ってくる人たちはすべてヤムナ・バンクより先へ行くことが目当てで、ヤムナ・バンク終点の列車を見逃した人たちにちがいない。ヤムナ・バンクーノイダ間だけ走る列車があれば乗り換えという選択があってもよさそうだし、なければヤムナ・バンクではホームを換えなければならないから自然な選択である。
さすがにメトロのドアは全て閉まるし地下も走るから、インド鉄道のように車両の屋根など外に乗客があふれていることはないけど、車両の中は2等車と同じようになってきた。インドでも1等車に乗れない人たちにとっては、 日本のラッシュアワーのような混雑は日常茶飯事である。だから人たちは、空いている荷台とか屋根に好んで乗る。
さて、列車の中では、あの絶望的に混んで熱いバスの中と同じ光景が繰り広げられる。つまり、遠くまで行く人が奥へ、降りる人がドア近くへという人の動きがジワッジワッと起きるのである。当然、小生にも動けとの暗黙の視線が送られるが、ヤムナ・バンクで降りるので、ドアの方を指さしてすぐに降りることを知らせる。
インドラプラスタを出発したところで「次はヤムナ・バンク。左側のドアが開きます」というアナウンス。いつも右側なのだが、ノイダ行きは別のホームなのでどうやら左側のようだ。ヤムナ・バンクで降りる人たちが一斉に左側のドアに集結し始める。
ところがヤムナ・バンク駅に列車が入ると左側にはホームがない!開いたのは右側のドアだ。例のごとく、降りる客より先に乗る客が、この混雑した車両の中に押して押して入ってくる。こちらは「Excuse Us!!!」と叫びながら、反対側に押し返す。このままヤムナ・バンクより先へ行く乗客達は、一端降りるということを知らない。降りて電車がいっちゃたらどうしようという恐れが先走るにちがいないし、このメトロの運転手なら十分あり得る。ヤムナ・バンクで降りる4、5人の人たちとそれこそ必死に押して掻き分けて右側のドアへと進む。 回りはニコニコしながらがんばれよとでも言うように必死で降りようとしている小生達を眺めている。ニコニコしてないでそこどいてよ! やっとのことで外へ飛び出す。
コンノート・プレースのラジブ・チョーク駅、プレガティ・メダンでは、「降りる人が降りてから乗る」ようにアナウンスが流れるのだが、小生が毎日利用するマンディ・ハウスとヤムナ・バンク駅ではそのような放送はない。なんでばらばらの対応なんでしょうか。デリー特別区は、来年10月の旧君主国の催しである大英帝国運動会のCommon Wealth Gameに向けて、近代的なメトロシステムを誇示したいわけだ。しかし、何度も言うけど、物ではなくて民のインフラが途上国のままである。オートの運転手であるいつもの「オジさん」は、英語もしゃべれないし、貧しいけど、りっぱな国際人だ。なんでこういう人がもっと増えないのだろうか。
今日の教訓:ノイダ行きに乗ってはいけません。ヤムナ・バンクでは右側のドアが開きます。以上。
11/16のデリー天気予報 最高気温27℃、最低気温18℃、晴れ
11/16のデリーの天気 最高気温28℃、最低気温18℃、平均気温23℃
11/16の東京の天気 最高気温17℃、最低気温13℃、平均気温15℃
ノイダ行きには要注意
09/11/16