Taj 多事
Taj 多事
2008
いよいよVisaの申請に行く。ここまで引き延ばした理由は、Visaの有効期間は、発行された日からカウントされるので、できるだけ出発日に近いほうがよろしからうという判断だ。しかし、これが裏目に出るとは夢にも思わなかった。今回は、長期の滞在になる。長期の滞在が可能なVisaは、就労visa、Business visa、Research visaである。小生の目的からすれば当然Research visaを取得するべきであるが、この取得には半年近くかかるという評判である。小生がリーダーをしていたプロジェクトからTERIに研究者を派遣したときも、東大がプロジェクトで研究者を派遣したときも、Research visaの取得を回避してBusiness visaで入国していた。小生も1年間のBusiness visaを取得して、1年後に一度帰国して6ヶ月の観光visaで再入国すればよいかと、あまりに気軽に考えていた。Business visaの取得には、申請書、パスポート、写真の他にTERIからの招待状と慶應からの推薦状が必要である。TERIからの推薦状は、副所長のLeenaさんにメールでお願いして即日でPDFにしたものを送っていただいた。慶應からもすでに英文のCertificateを発行していただいているので、意気揚々と茗荷谷のビザ発給センターへ向かう。
9時から受付開始であるが10分前には数人が並んでいて、受付番号は6番であった。窓口は4つ(A, B, C, E)あり、そのうちのBで呼ばれた。B窓口では、唯一日本人女性が対応している。整理券と書類一式を提出する。まず、この招待状はPDFでオリジナルでないから受け付けられないという。これが暗黒街への第一歩であった。これまでは、Faxでもコピーでも大丈夫だったはずだと聞き返すと、どうやら長期滞在を目論む旅行者が就労visaを取るためにPDFの招待状をコンピューターで改ざんして使い回す事態が頻発したらしい。私的コストの最小化しか考えない輩が社会的コストを増大させている典型である。早々にLeenaさんにメールしてオリジナルを送ってもらうしかない。
次に、申請書の渡航目的と大学から推薦状が出ているのを見て、これではBusiness visaは発給できないという。ごもっともだが、これまではOKだったじゃないですか。そもそも、そのような不適格な申請を排除するために、これまで大使館(麹町)で行っていたビザ発給業務を外注して茗荷谷に新たな発給センターを構えたのだという。「とりあえず大使館に問い合わせますから、連絡先を残して、今日のところはお引き取りください」とピシャリ。
早急に三田の研究室に行って、Leenaさんにメール打つなどしながら携帯への連絡を待つ。昼前に連絡があり、やはりBusiness visaは発給できないので、今後の対応は大使館と直接話してくださいということで、連絡先を伝えられた。
大使館に電話して事情を説明すると、これまで発給したBusiness visaは明らかに大使館側の誤り、それで入国できてしまったことは単なるluckyでしたとのことである。俺にはそのluckyはありませんかと聞こうかと思ったが、どのような方法があるのか、より建設的な方向で話をすすめる。大使館に提案された方法は、180日間を限度とするEntry visa(通称X visa)で入国して、現地で更新を繰り返す。ただし、更新できるかどうかは大使館マターではないので保証できない。第二は、Entry visaで入国すると同時にResearch visaの申請を進め、Research visaが認可された段階で帰国してResearch visaを取得して再入国するというものである。「Research visaの取得には本国のMinistry of Human Resources Developmentで(HRD)の審査が必要なので時間がかかるけど、インドの受け入れ先がHRDに審査を早めるように圧力をかけることができれば取得期間を短くすることができるかもしれない」とのこと、だけどそれは受け入れ先のパワーによるらしい。TERIのパワーがどのくらいあるいのかは皆目検討もつかないが、どうみても2番目のオプションが最もリスクの少ない選択肢のようだ。いろいろ教えていただいてありがとうと礼を言って電話を切る。もう少し考えよう。Entry visaの取得にもTERIからのオリジナルの招待状が必要なので、まずはそれを待つ。
Visa申請、Oh My God
08/09/03