Taj 多事
Taj 多事
2008
6時半起床。今日もいつもの「オジさん」がRickshawに招いてくれた。いつもの「オニイさん」は見当たらず、すでに儲けに出かけたようだ。最近は、ほぼ20分でIHCに到着することができる。今日も、8時20分に着席。ただ、このRickshawの往復という生活は、ほとんど歩くことがないので、自分から体を動かすことをしないと、1年後が心配だ。先月23日に転んでから、まだ胸に痛みが残るので、ストレッチすらしていない。寝るとき以外は痛みもないので、そろそろ体を積極的に動かそう。
3時ごろまでに、Silvermanテストのプログラムの作成と実験が終了。このテストは、ブートストラップという確率的なシミュレーションを伴うので、たとえ同じデータを使っても全く同じ結果は得られない。それでも、他の論文で使用されているデータを使って、ほぼ同じ傾向の結果を得ることができたので、おそらく間違いなく計算できていると思う。問題の製造業の電力料金の単峰性だが、Silvermanテストによって、単峰であるという仮説が正しいとすると、ASIから得られた結果が生じる確率はゼロ、つまり単峰であるという仮説は棄却された。電力料金は、同じ製造業でも電力使用量によって多少の違いがある。ただし、電力会社によってその程度はかなり異なる。環境分析用産業連関表の推計作業にとって電力価格は、精度のチェックのために欠かすことのできないデータなので、ここでいろいろチェックしておくのは意味が大きい。
昼は、Gulab’sでBindhi Do Pyaza(オクラと野菜の煮込み、Rs.45)とRoti2枚(パン、Rs.6)。これも3回目になるが、なんど食べても美味いです。
最近は、朝TERIに着くと、まずメールのチェックと返信などをして、インドのニュースをインターネットでチェックしている。必ず覗きに行くのは、「India Today」と「The Times of India」の二つのサイトだ。India Todayのサイトを見て驚いてしまった。India Todayというインドの「News Week」のような雑誌があって、India Todayのサイトは、その出版社によって提供されてるニュースサイトだ。そのサイトのトップニュースは、「India Todayグループのテロに対抗する運動に数千人が参加」というものであった。記事によると昨晩のPeace Marchと他のマスコミが呼んでいた集会は、India Todayグループが呼びかけたもので、「Declare War on Terror」運動を展開することをムンバイ、デリー、ジャイプール、アーメダバード、バンガロールで誓いあったというのである。
ブッシュですら「Fight against Terror」で「War」ということばを最近は使っていない。この「War」という言葉をOxford Advanced Learner’s Dictionaryという初学者向けの英英辞典で引いて見ると(残念ながら英和辞典で引くと、「戦争」に結びつく言葉しか出てこないのである。そのこ言葉が持つ、根本的な意味を知るには英英辞典を調べるしかない)、「war against or on somebody/something」として「a fight or an effort over a long period of time to get rid of or stop something unpleasant」、「何か良からぬものを長い時間をかけて取り除くために闘うこと努力すること」とあった。なるほど必ずしも武器を持って闘うことだけではないようだ。では、この記事の最後にあるIndia Todayが呼びかけた誓いを見てみよう。
WE, THE PEOPLE OF INDIA,
DECLARE WAR ON TERROR TODAY.
(私たち、インド国民は、今日、テロを排除するために力を合わせることを宣言します)
We face the gravest threat as a nation.
(私たちの国家は、最大の脅威に曝されています)
We pledge to FIGHT against those who kill the innocent
(私たちは、何の罪もない人々を殺すような人達に対して対抗することを誓います)
SUPPORT measures that ensure our safety
(私たちの安全を約束する諸政策を指示します)
EXPOSE corruption and incompetence that endanger our security
(私たちの安全を危険にさらす腐敗と無能力を暴きます)
DEFEAT the enemy by having zero tolerance of terror
(テロに対してはいっさいの寛容を排して闘います)
ELIMINATE the forces which propagate hate
(憎しみを増すようないかなる力もこれを排除します)
BE United in our resolve
TILL VICTORY IS OURS
(勝利が私たちのものになるまで、団結することを決意します)
少なくとも「戦争」を煽るような「誓い」ではなかったことに安心した(なおカッコの中の日本語訳については、いっさいの責任を負いませんので、あしからず...)。ただし、これを受けとめる側の意識がどうであるのかということが気がかりであるが。
War against Terror
08/12/04
India Todayの用意したキャンバスに、それぞれの思いを書き記す人々。後方には、あのタージ・ホテルが見えます。(写真は、India TodayのBhaskar Paul氏によるものです。)