Taj 多事
Taj 多事
2008
6時15分起床。今日は土曜なので午後からMr. Singhのツアーだ。8時5分に家を出て、いつもの「オニイさん」のRcikshawでIHCへ。いつの「オジさん」がいるかと思ったが、8時過ぎるとすでにご出勤の可能性が高い。8時30分着席。おおっと、今日も誰もいない(午後になってぽつぽつやてきた)。
昨日NSSデータの整理が終わったので、どんなデータなのか確認するために統計表をいくつか作ることから始める。最初に一日あたりの平均で何人が働いているかに関する分布を出してみると、42%の事業所が1人。農村部では3人以下で90%を越える。うわー、これは大変だ。家内工業的に生産活動を行っている個人に、訪問した調査員が生産額や電気使用料、資産の価値などを聞くわけだ。調査員の能力が要だというのはよくわかる。どうみたって、労務費なんて自分の生活費と混ざってしまって正確に把握できないだろう。ただ、5年に一度、このような調査が15万以上の事業所について行われているということは特筆すべきことである。
午後1時にTERIを出て、先週と同じPunjabi Dhabaという庶民食堂へ昼食に向かう。Chicken Masala(チキンカレー、Rs.65、1/4サイズ)、Mutton Do Pyaza(羊とタマネギのカレー、Rs.55、1/2サイズ)、Paneer Butter Masala(チーズのカレー、バター入り、Rs.40、1/2サイズ)とRoti(パン、1枚Rs.2で6枚)を注文する。そして、これは消化にいいんだといってレモン・ソーダ(Rs.10)。あやしずぎる...またもや、骨なしチキンというわがままを言うので、支払いはRs. 210(うちRs.8はチップ)。いずれにしても、高級レストランの一品分にも満たない。本当は、野菜のカレーとしてカリフラワーとジャガイモを頼もうとしたのだけど、彼は野菜が嫌いなようで、野菜としてバター入りチーズのカレーを注文している。これは野菜じゃなくてベジタリアンのメニューから選んだというだけなんだけど。彼と小生は、ほぼ同じ年齢なんだけど(彼は同じだと主張するが、免許証を見せてもらったら1年若い)、不健康な体つきであるし、歯もずいぶんと失っているようだ。生活習慣の大事さをあらためて教えられる。先週より皿の数は少ないのだけれど、パンも最後の一枚は半分しか食べられず、お腹一杯。
今日は、ガンジー・ツアーで、Gandhi SmritiとIndira Gandhi Memorial Museumを見学。特にGandhi Smritiについては、マハトマ・ガンジーの誕生日に訪れたのであるが、あまりの混雑に入ることをあきらめたので、楽しみにしていた。ここは、ビルラ財団のビルラ氏の旧私邸で、ビルラ氏がガンジーの独立運動を支援していた関係で、晩年のガンジーはここで生活し、1948年にここで暗殺された。1982年の映画『ガンジー』にもこの場所が使われている。寝室から足跡が印され、中庭の中央で終わる。ガンジーが凶弾に倒れた場所である。映画『ガンジー』のその場面をはっきりと思い出す。2:30から4:00までフィルムが上映されるのだが、Mr. Singhがここは1時間で十分だというので、3時に落ち合うことを約束してしまった(それまで彼は商売をしているはずであったが、門番としゃべって過ごしていた)。近いのでもう一度来ることにして、30分だけフィルムを見て、Gandhi Smritiを後にする。じっくり見ればどうみても1時間では足りないし、彼はフィルムの上映があることすら知らなっからしい。国立近代美術館の前を通ると、いつか連れて来るというのだけれど、絵が並んでいるだけだから30分もあればよいと言うのには、少々がっかりしてしまう。やはり彼は運転手であり、決してガイドではない。彼が詳しいのはシック教寺院と、どこの店に客を連れ込めばバック・マージンがもらえるかということだ。
Indira Gandhi Memorial Museumは、インディラ・ガンジー元首相の邸宅であったところを博物館として解放し、インディラ・ガンジー、息子のラジブ・ガンジーに関する多くの写真、私物、暗殺されたときに着ていた血痕のついた衣服などが展示されている。展示物の多くは写真である。ネルー元首相の死去で人気を失った国民会議派に娘だということで担ぎ出され、彼女も首相になるが、政治の舞台に登場するにしたがって、顔つきも父親のネルーに似てくるし、宰相らしくなってくる。彼女が暗殺されて、やはり息子のラジブ・ガンジーが首相になるが、ただのおぼっちゃんという風貌がだんだん首相らしくなってくる。彼の妻であるソニア・ガンジーも結婚した当時は、美しいイタリアのお嬢さんという印象であるが、夫が暗殺されて政治の舞台に登場し、 いまや会議派の総裁であり、 イタリア人ということで首相にはなれなっかたが、シン首相を尻に敷いているかのごとき迫力がある。彼女もいま35歳の息子が宰相になるまでは頑張るというのがもっぱらの噂である。ネルー家の血統のすごさを感じる。
少々寒くなって来たので、マフラーがわりのストールでも買おうかと思って、Mr. Singhにいい店を紹介しろと尋ねる。彼にとってのいい店の優先順位は、バック・マージンがもらえることだとわかっているが、必要なものを買うのだから、そこは目を瞑る。幸いというか、キャッシュはRs.5000しか持っていないので、とんでもない高いものを掴まされる危険も少ない。あとは商品のクオリティがそこそこ確保されていれば問題ないのだが、たとえば日本で同じ程度ものを買ったらいくらになるとか、この手の商品に関してクオリティと値段の関係が頭からすっぽり抜け落ちているのが大問題。つまり、相手のいいなりになるしかない。こういう現象を経済学では情報の非対称性という。最初からRs.5000がマックスということで、いろいろ見せてもらうが、それでもRs.10000以上のパシュミナ製のものを持って来る。たしかに、単にカシュミナと言われるものよりも感触も良いし、悪いものではなそうだ。店員は、現金でRs.5000払って、残額をカード支払いにしろというが、カードは危ないというのがもっぱらの噂なので、現金でマックスRs.5000をあくまで主張する。最初に見せてもらったものがRs.2750のストールで色なども気にいっていたので、それにしようとすると、すかさず一回り大きなものをもってくる。防寒目的なので、大は小を兼ねると思い、定価Rs.4730のところをRs.4000で購入。高い買い物なのか、そうでないのかは後々わかるであろう。Mr. Singhには翌日2%、つまりRs.80のバック・マージンが支払われるそうである。
家に戻ると、セナさんが鶏肉のお店に出かけるというので、いっしょに連れて行ってもらう。今日初めて知ったがセナさんも小型のバイクを持っていて、その後ろ座席に乗せてもらう。バイクの後ろ座席は、まだ生涯二度目でまだまだビビっている。バイクだと5分もかかからないAl-Marooshという店で、ビールの摘みにちょうどよいChicken Loly Pops Fryという唐揚げとChicken KormaとTawa Chicken Masala(いずれもチキン・カレー)とNaanを買って、小生の部屋でビールを飲みながら食べることにした。買って来たチキンを摘みに10時すぎまでいろいろな話をして過ごした。なんとセナさんは、日本の歌手というか女優というかSummer tree マリさんのインドでの雑誌の仕事を請け負ったことがあるそうで、そのときの写真を見せてもらった。それ以来セナさんが日本に行くと都合が合えばお会いするそうだ。
長い一日でした。
今日の天気予報 最高気温25℃、最低気温11℃、晴れ。
昨日の天気 最高気温22℃、最低気温12℃、平均気温17℃。
ガンジー・ツアー
08/12/13
Gandhi Smriti。マハトマ・ガンジーが最後に身を寄せていた旧ビルラ邸です。この奥にガンジーが寝室に使っていた部屋があり、ここからガンジーの足跡が印されます。
足跡は中庭のこの場所で途切れます。映画『ガンジー』のその場面をもここで撮影されました。その場面がはっきりと脳裏によみがえります。
ストールを買いました。ベッドカバーではありません。この布切れ一枚を体に巻きつているだけで、たいそう暖かいのにはビックリです。マフラーにもなります。高い買い物かどうかは、後々わかると思います。