Taj 多事
Taj 多事
2008
どうもDewali以来、寝るのが遅くなって、その分起床時間が遅くなっている。今日も6時半に起床。昨晩は、中谷美紀『インド旅行記 2』(幻冬舍文庫)を読んでしまった。第1巻は、北インド編で、ニューデリー、アグラ、バラナシなど、ここから無理をせずに旅行できる範囲の旅日記だったので、繰り返し読んだところもあった。この第2巻は、南インド編で、今回の滞在でも足を延ばせるかどうかわからない。この女優さんは、なかなか読ませる文章を書く( 実はコマーシャルでしか見たことがなく、演技をしているところは拝見したことがないのであるが)。この旅日記については、お姫様旅行と揶揄されることがままあるそうだ。つまり、高級ホテルを予約して泊まり、運転手、ガイドつきの旅行が、バックパッカーといわれる人達から、そんな旅行はインド旅行ではないと避難されるそうだ。旅行は、個人の楽しみでするものだし、そもそも金はなくとも自由な旅を謳歌しているはずのバックパッカーといわれる人達が、インド旅行はこうでなくてはいけないなどと、型にはまった言い方をするのはいかがなものだろうかと思ってしまう。まずは、予算の範囲内というのが大前提で、あとは個人の自由で大いに結構だと思う。安宿に泊まらないとインドはわからないとか、そういう旅をすることによって人生観が変わるなど、ステレオタイプの話をよく聞くが、決してそれだけではないはずだ。
『地球の歩き方』の「ホテルについてのすべて」の冒頭に「ホテルは予約なしで泊まるもの」といきなり書いてある。さらにそれが一般的だと書いてある。セナさんのところに空港から鉄道のデリー駅までの送迎だけを頼んだ女性がいたそうだ。インドはむろん初めてで、いつもはお姫様旅行で、バックパッカー的な旅行などしたことがない。でも『地球の歩き方』にそう書いてあったから、移動の鉄道や飛行機の予約はしたが、ホテルの予約は一切していなっかたそうである。車の送迎を頼んだのが、セナさんの会社だったから日本語も通じるし、面倒も見てくれたからよかったものの、そうでなければ、この女性はどうなっていたかわからない。楽しいはずの旅行が、インドなんて二度と来るか、ということになってしまったかもしれない。
『地球の歩き方』のこの書き方は、本当に無責任だと思う。ホテルを予約しないとか、出たとこ勝負が一般的というのは、どこの一般なのか平均なのか示すべきだ。それに「インドに来たんだから庶民のライフスタイルを身近に見たいし浸ってもみたい、と思うなら、安い宿を目指そう。」とも書いてある。これもインドの人達に対して、本当に失礼で、侮辱したものの書き方だ。執筆者の見識が疑われる。なにも旅行者に見せるために貧しい生活しているわけでもなんでもない。それが現在では精一杯だからそうなってしまっているのだ。ましてや、安宿に泊まったからといって、貧困の何がわかるというのだ。たとえば『地球の歩き方』の代金の30%でも、援助にあてて、そのためには、現実をよく見てきてください、というのなら納得できるが、そういう生活も楽しいぞ〜、一度は経験しみようぜ〜的な、ものの書き方は、人の尊厳を踏みにじっている。
今日は、いつものオジさんはいなかったが、例のごとく客を待ちかねている運転手が寄ってきて「Rs.100」だという、冗談じゃないと別の車に頼もうとすると、「Rs.90」だ乗れ乗れというので、「Rs.80でいいな」といったらOK。今日も道がすいていて約20分で到着。Dewali前が異常で、これが通常ならいいのだけれど。
昼は、お金をくずすためにEatopiaで食べようかと思っていたのだが、考えながら歩いていたら、いつのまにかGulba’sの前まで来ていた。ちょっと戻ったのだが、面倒なのでそのままGulba’sで食べることにした。昨日のAloo Dum Kashimirの正体をつきとめるために、Dum Aloo(Rs.45)とRoti(パン2枚Rs.6)を注文する。ウェイターが注文を繰り返したときに、Plain Riceと言ったので、あわててPlain Rotiと訂正する。出て来たDum Alooは、ジャガイモがコロコロとたくさんはいったかなり汁気の多いカレーだ。Jeera Alooが汁気が全然ないのと対照的だ。これはパンでは食べづらい。きっとDum AlooはRiceと食べる人が多いのだな...ウェイターがライスと言ったのは、習慣的に口からそう出たのかもしれない。
さて、ジャガイモを割ると、何も入っていない。つまりジャガイモの中に何か入っているのがKashimir風と解釈できる。共通点は、ショウガ風味。まとめると、Dum Alooはジャガイモがゴロゴロとはいったショウガが効いているカレーということになる。三件目で食べるとこの定義を修正しなければならないかもしれないが。
これでGulba’sのメニューにあるジャガイモ系のカレーは制覇した。第1位は、Gobbi Aloo(カリフラワーとジャガイモ)、第2位はJeera Aloo(ジャガイモの煮っころがし)、第3位がDum Alooとさせていただく。 Gobbi Alooは季節限定になっていたので、あと何回か食べてみようか。Jeera Alooは何人かで分けてジャガイモを一つ二つ食べるのによい。Dum Alooは当分いいかな。
5時を過ぎた所で隣に座っているTushitaが、「Professor これからHappy Birth Dayやるので、スナックがあるから来てください」という。そのProfessorはよしてくれよ。フロアの奥の方から、Happy Birth Dayの歌が聞こえて来た。仕事を続けている人もいるので、きりのいいところまでと思って仕事を続けていると、Tushitaが「Come, come」と誘いに来たので行ってみた。すでに誰の誕生日かはわからなくなっていて、みんなスナックを頂戴するために並んでいる。小生も最後尾に並んで、Samossaのように中にカレー味のジャガイモが詰まった揚げ物を二種類とポテトチップスを皿に盛った。ジャガイモしかないじゃん。インドのスナックと呼ばれるジャガイモのなど野菜が詰まった揚げ物は、いまのところどれを食べても大変美味しい。おやつに餃子を食べているような感じで、おやつには重すぎると思うのだが。
ということでオフィスを出るのが5時半を過ぎてしまった。そろそろやばい時間帯に突入するころだ。北口を出た所で、Rs.500札しかないことを思い出した。これでRickshawに乗ったあげくに、つりがないなどと言われたらショックなので、どこかでくずさないといけない。残念ながら、IHCの中にも、回りにも、適当な店もないし(スナック食べたばかりで何も食べたくないし)、IHCのATMは使えない。Khan Marketまで歩いて、本を買うことにした。Bohri Sonsという本屋に入る。デリーの詳細な地図の本があるそうなのだが、それがあればそれを買おう。なければ、アマラティア・センのThe Argumentative Indiaを買おう。センの本は別のものがあったので(訳書をもっている)、店員に所望の本はないかと尋ねたが、ないとの返事。しばらくプラプラと全ての書棚を見回して、仕事の参考にもなりそうな、Handbook of Agriculture in India(Oxford University Press、2007、Rs.595)を買い求めた。「経済政策と農業」、「農業と環境」、「農業と貧困の削減」などなどおもしろそうな論文とデータが豊富に掲載されている。Handbook〜in Indiaというシリーズもののようだ。よく考えてみるとこのマーケットには、City BankのATMがあるのでRs.100札をおろせば、それですんだのであった。まあ、たぶんいい本が見つかったのでよしとしよう。
帰りは、すぐにRickshawが見つかってRs.90で行ってもらう。やはりDewaliが終わってからは、河向こうでも断られない。これまでの二週間が異常だったのだろうか。今日は、水屋があいていたので、5本まとめ買いして帰る。
午後、大学時代からの恩師にメールをいただいた。出国直前にお電話をいただいたので、近況報告のメールをしたのだが、そのメールへの返信をいただいた。驚いたことに先週まで入院されていたという。退院早々にメールを頂戴し、大変恐縮であり、感謝に堪えない。大事ではなかったとのことで安心したが、頑張り過ぎないでほしいと思う。インドは、これからの日本にとっても重要な国の一つになると思うので、知見を深めてきてほしいとの励ましの言葉もいただいた。ありがたいことである。
そういえば、きのうから長男がメールで日記を書いて送ってくれる。休日ということでテニスの話だけなのだが、よかったプレーや反省点を書いておくというのは、テニスにもよいだろうし、ものを書く癖をつけるのにもよいかな。二男からも来るかな?返事を書くのが大変だけど。
今日の仕事のまとめ。
Technology Choice using Dynamic Input-Output Modelの理論構成は、ほぼ書けた。あとは環境IOを推計するインセンティブなるような節を付け加えて、水曜ぐらいからRituたちと議論できればよいかと考えている。
小銭がない
08/11/03
Gulba’sのDum Aloo(Rs.45)。これでこの店のジャガイモカレーは全部制覇。カリフラワーとジャガイモのGobbi Alooが一番美味しかったです。Jeera Alooもみんなで取り分けて食べるのにいいと思います。
Rickshawに乗るためのお金をくずすのにKahn MarketのBahri Sonsという本屋でHandbook of Agriculture in India(Rs.595)を買いました。農業と環境、農業と貧困などタイムリーな論文が集められています。