Taj 多事
Taj 多事
2008
今日は4時半に目が覚めてしまった。6月に申請したある財団からの研究助成が通ったという連絡が入り、手続き書類を日本から送ってもらったので、それを書く(今回の渡印は大学からの研究助成で来ています。これとは、別にわれわれのグループの研究を円滑に進めるために財団への助成金を申請しておりました)。セナさんが7時半ごろ部屋に湯沸かしポットを持ってきてくれた。実は、日本で新品を買ってもってきたのだが、Smile Innではじめて使ったときに電圧変換器に通すの忘れて、爆発。新品が10秒ほどでお釈迦になってしまた。今日は、きのうより30分早く出よう。8時に家を出て、すぐにRickshawを捕まえる。いきなり「80 Rupees」と昨日の値段を言われたので、交渉するのを忘れてOKしてしまた...予想通り25分弱で到着。もう随分と気温も下がり、Rickshawの切る風がひんやりと感じる。
さすがに8時半をすぎたばかりでは、TERIのオフィスも空いている。騒々しくなる前に仕事を進めるのがよさそうだ。昨日までやってきた作業をworking paperにまとめる作業に入る。
昼食は、13時半過ぎにGulba’sへ。この時間なら余裕で座ることができる。季節限定と書いてある「Gobbi Aloo」(Rs.45)とPlain rice(Rs.20)を注文。実は、Alooがジャガイモであることは認識していたのだが、Gobbiはオクラであると思っていた(オクラはビンディだった)。出て来たものを見るとどうみてもオクラは入っていない。Gobbiはカリフラワーだったのだ。大きめのジャガイモ、カリフラワー、トマトがたっぷりとはいった煮込み風のカレーで、上に散りばめられたパクチーのような香草がいいアクセントになって抜群に美味い。ただ失敗したのは、ライス。たのんだときに店員が少々不思議な顔をして「ライス?」と聞き返したのだが。まず量が多い。二人以上で取り分けるのに適した量だ。値段もRs.20と高い。Rothi(パン)なら1枚Rs.3だ。それにこのカレーはほとんど汁気がないので、ライスに滲みないのだ。そう考えるとThaliというのは、すべてが適量でよく考えられている。結局、ライスは半分ほど残してしまった。
午後もpaper書きを続け、5時15分ごろにオフィスを出る。やはりなかなかRickshawが捕まらない。15分ほどで1台捕まえ、「Shakarpur Jamuna Paar」と尋ねるが、遠くてお断りだという。5分ほどたって2台目を捕まえるが同じ。仕方ないので、セナさんに教えてもらったようにITO(Income Tax Ofiice)まで行って、乗り継ぐことにする。ITOまでRs.70。ところがITOでもなかなか河向こうまでは行きたがらないようで、1台目は断られ、2台目も渋々という感じ。ITOからRs.50でShakarpur着。結局、かかった時間も金額も昨日と同じで、40分でRs.120。
水と果物が尽きてきたので、家に戻ってすぐ買い物へ。ところがスーパーとコンビニに入ったのだが、両店とも水が品切れだ。仕方がないので家のすぐそばの雑貨屋のようなところで調達することにして、外の荷車でバナナとリンゴを買って戻る。バナナ屋さんは英語がだめで、彼の持っているお金で金額を示してくれた。こいうコミュケーションもおもしろい。雑貨屋に入って水をくれというというと、ここにも置いていないという。外に出て右に行けというので、ちょっと歩いてみると、今まで気づかなかったのだが水屋があった。なるほど、ここの商売の邪魔にならないようにほかの店では水を扱っていないのかもしれない。水屋のおやじはぶっきらぼうで値段も言わない。2本買って、Rs.50渡すと黙ってRs.26のおつりをくれたから1本Rs.12で、相場通り。レシートも何もない。
部屋に入るとセナさんが携帯電話を持って来てくれた。テロ以来、外国人が携帯電話を入手するための手続きがやっかいになっているらしく、結局セナさんの名義で取得してもらった。外国人登録に時間がかかったのもテロの影響かもしれない。携帯の使い勝手が相当に違う。やはり日本の製品は痒いところに手が届くように作られているものだとつくづく思う。機械を買った日にマニュアルを一通り眺めてみたのだが、いわゆるマナーモード(こちらえはSilent modeという)に設定する仕方の記述がなかったので、セナさんに聞いてみた。セナさんも自分がSilent modeに設定したことがないので、息子さんの応援を頼む。さすがに若者で、ちゃっちゃっとやってくれた。この手の機能に関する設定はPropertyというメニューから辿れるようだ。Propertyメニューをどうやって出すかを探り当てないといけない。
これまで、すべの出費について記録を残しているのだが、そのうちレシートをもらえている分がどのくらいあるのかを調べるために、レシートの整理をした。直感で半分程度しかないのではないかと思っているので、それを正確に確かめてみる。やはり直感通りで、こちらに来てからの支出のうち領収書またはレシートがあるものの割合は55%だ。
こちらに来て、果物をたくさんとるようになった。豊富にあって、安くて、美味いし、貴重なビタミン源でもあるからだ。果物は、荷車を押してくるおじさんたちから買うから、レシートなんてあり得ない。スーパーでも売っているが、誰も買う人がいないから、たいそう古くなったものまで平気で陳列してある。さて、この近辺では水も水屋で買うことになりそうだから、今後は水についてもレシートは期待できない。水道水をそのまま飲めないから、ミネラルウオーターを買うしかないのだ。これはインド人でも同じで、水道水を直接飲むのは相当に所得の低い人たちだそうだ。ということで1日1本は必ず買う。外食をする場合にも、必ずレシートをもらえるとは限らない。渡印してすぐの27JBGHでの生活は、いま思うと贅沢な出費をしていたので、この分を差し引いたとしても、今後もレシート回収率が急激にあがるとは考えられない。毎日の水についてもレシートがもらえないとなると55%のあたりで推移するかもしれない。
なぜ、そんな計算をしたかというと、今回の渡印は大学の研究助成金で来ているので、領収書もしくはレシートがないと精算できない仕組みなっているからだ。そこで、開発途上国特有の理由で、どうしても生活に最低限必要なものに対する支出についてもレシートすら得ることができないので、支出の記録だけではだめだろうかと当局に相談してみた。「検討した結果」だめだそうだ。「検討した結果」、生存するために最低必要な水や食糧の支出もレシートがない場合には、助成金からの支出はまかりならぬという御達しだ。ひと月の食費が3万円であるとしよう、約1万5千円は自腹で、1万5千円を研究費から支出できる。この研究費からの支出金額をすべて合計して受け取った助成金に満たない場合には、返金できますのよろしくお願いしますとのことだ。おまけにお国の科学研究費の手引書を添付して、これに準じてくださいという。そこには、領収を発行する習慣のない地域に出張した場合には、様式を自分で用意して金額、サインを記入してもらうこととなっている。領収書を発行する習慣ではなくて、字を書いたり読んだりすることができない人たちが最低限の生存を維持するために売っているものを購入することによって、こっちとさの生存を確保するという社会なのだ。金額やサインなどできるわけがない。何が頭にくるって御上の基準に照らしてまかりならぬというのが、「検討の結果」だということだ。この助成金は、大学の創設者の名を冠した助成金である。御上にしたがえとは、独立自尊が聞いて飽きれる。日本では家族が生活しているから、こちらの生活は助成金ですませたいと思ったが、そうはいかないようだ。ということは、こちらの支出をできるだけ切り詰める、すなわち飲み食いをなるべくしないようにするしかない。水を飲まないと生存自体が危ぶまれるので、できるだけ節水するようこころがけないといけない。1Lボトル1本Rs.12なので1日1本に抑えれば、1年間で15,000円程度の出費ではあるが。
交通費については、領収書やレシートを出す習慣がある国が少ないからだと思うが、記録をとって、所定の様式に領収書として記入して提出すればよいそうだ。ところが、これは通常の出張のもので、交通機関を使ったごとに書かなくてはならない。こちっとさ毎日の通勤にAuto Rickshawを使うんだ。300枚提出すればよいわけですね。まったく、恐れ入りやの鬼子母神とはこのことだ。差し込み印刷使って書類は作るからよいけどね。
あー、愚痴ってしまった.....
領収書
08/10/21
Gulba’sのGobbi Aloo(Rs.45)。カリフラワーの煮込みカレー。ライスが多すぎます。