社会的責任とCSRは違う!

   Revisiting CSR

目次


はじめに

Chapter 1 良い企業と社会性

  
儲かっている企業   
伸びている企業   
第3の条件の必要性   
トヨタ自動車の売上高はチリ一国のGDPに匹敵   
企業抜きでは語れない私たちの日常生活   
良い企業の条件は、収益性・成長性・社会性   
社会性って何?   
CSRと社会的責任   
狭義の社会的責任と広義のCSRの違い   
従業員   
株主・取引先   
地域社会   
消費者・社会一般   
地球環境   
  
Column 1 サステナビリティと環境経営

Chapter 2 社会性に関する3回のうねり

  
社会的責任が登場した高度成長期   
バブル経済と社会貢献(フィランソロピー)・文化支援(メセナ)   
21世紀とCSRブーム   
三つのうねりには共通点   
終わらなかったCSRブーム   
  
Column 2 好景気の判定

Chapter 3 現代企業にとっての社会性

  
制約条件としての社会性だった社会的責任ブーム   
企業のロジックとは無関係の社会性であったフィランソロピー・ブーム   
CSRブームと企業のための社会性   
アメリカ企業にとっての社会性の考え方の歴史   
ヨーロッパ企業にとっての社会性の考え方―暗黙的CSR―   
アメリカ企業にとっての社会性の考え方―明示的CSR―   
マイケル・ポーター教授の戦略的CSR   
三つの社会問題   
戦略的CSRとは社会問題を選択し、社会と企業にメリットの大きい少数の活動に絞ること   
ヨーロッパ企業の明示的(explicit)CSR化   
強制的同型化によって明示的CSRへ移行するヨーロッパ企業   
模倣的同型化と規範的同型化も起きているヨーロッパのCSR   
単なる理想論で片付けてはならないCSR   
日本の経営者も同意見   
社会的責任ブームとフィランソロピー・ブームの社会性の考え方は非現実的   
企業のための社会性と捉えるべき   
超長期的目標としての社会性   
  
Column 3 制度的同型化

Chapter 4 CSVとは何か

  
CSVはハーバード・ビジネス・レビューで発表された概念   
CSVは共通価値創造   
CSVを実現する三つのレバー   
@次世代製品・サービス創造のCSV   
Aバリューチェーン全体の生産性改善のCSV   
B地域生態系構築のCSV   
ネスレのケース   
CSVはポーターの戦略論そのもの   
戦略的CSR、CSV、ストーリー性   
キリンのケース   
社会的責任・CSR・CSVの関係   
  
Column 4 持続可能な開発目標SDGs

Chapter 5 「三方よし」とCSV・CSR

  
近江商人の「三方よし」   
実は新しい「三方よし」   
「三方よし」登場   
「三方よし」の原典発見は平成10年   
「三方よし」とCSV・CSRの共通点   
ステークホルダー論とも共通点がある   
「三方よし」は従業員満足から始まる?   
「三方よし」とCSV・CSRの相違点   
社会の広さは 世間よし < CSVの社会価値 < 広義のCSRの社会   
「三方よし」には現代的アレンジが必要

Chapter 6 統合報告書の役割

  
統合報告書の増加   
市場で測れない無形資本の重要性が増す企業経営   
財務情報だけでなく多様な情報が求められている   
短期志向の投資家の増加   
社会性の重要性と統合報告書の有効性   
統合思考によるサイロの打破   
統合報告書の現状と問題点   
IIRC「国際統合報告フレームワーク」   
〈IR〉フレームワークによる統合報告と統合報告書の区別   
統合報告書は従来の報告書の統合ではない   
統合報告書の第1ユーザーは財務資本の提供者   
統合報告書の想定する様々なユーザー   
オクトパス・ダイヤグラムの六つの資本   
オクトパス・ダイヤグラムによるインプット、アウトプット、アウトカム   
ますます注目される統合報告書

Chapter 7 企業のための社会性

  
1995年のCSP‐CFP実証研究   
四つの企業タイプ   
実証研究のための仮説設定   
CSP‐CFP関係―20年後の検証―   
比率の差の検定   
仮説検定の結果   
社会性は高業績維持に必要   
  
Column 7 CSP‐CFP研究

おわりに

参考文献

主要索引


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