企業評価+企業倫理 CSRへのアプローチ

目次


序 章

第1部 企業評価

第1章 企業評価と企業の社会性

1 企業評価とCSR
2 社会的責任からCSRへの変遷
(1) 社会性に関する3回のブームと時代背景の変遷
(2) CSRと社会的責任の内容的な違い
3 企業目標・企業評価基準としての社会性
(1) 社会的責任ブームとフィランソロピーブームにおける社会性
(2) CSRブームにおける企業のための社会性

第2章 社会性を考慮した企業評価

1 フィランソロピーブーム後の調査
(1) 経営行動研究所の企業評価に於ける社会性・倫理性
(2) 日経ビジネスの「良い会社」度ランキング
(3) 名東教授の社会貢献度ランキング
(4) 三上教授の経営診断
(5) 日経産業消費研究所の企業活力ランキング
(6) 電力中央研究所の社会性を考慮した経営分析
2 CSRブーム後の調査
(1) 経済同友会の企業白書)
(2) NEWSWEEKの「世界企業ランキング500」)
(3) 日経ビジネスの2004年版「CSRランキング ベスト100社」)
(4) 日経ビジネスの2005年版「CSR「力」総合ランキング」)
3 FORTUNE社のMost Admired Companies
4 日本経済新聞社の企業評価システム
(1) 日経優良企業ランキングNEEDS-CASMA
(2) 多角的企業評価システムPRISM
(3) 日経企業評価システムの検討

第3章 実証研究による社会性評価モデル

1 1992年データの分析
2 1995年データの分析
(1) 収益性・成長性と社会性の関係
(2) 社会性基準の意義
3 1995年データの5年後・10年後の分析
(1) 社会性を加味することによる4つのType分け
(2) 仮説
(3) 実証研究−10年後の検証
4 ニューラルネットワークモデルによる検証
(1) 更なる検証の必要性
(2) 社会性を加味したニューラルネットワークモデル
5 第1部「企業評価」の要約と結論

第2部 企業倫理

第4章 企業倫理と企業社会責任論:企業経営をめぐるValue Shiftの流れ

1 価値転換の背景
2 企業経営をめぐる価値転換とその学問的震源

第5章 アメリカ における企業倫理の生成と展開

1 はじめに
2 Business Ethicsの二つの学問的起源
3 アメリカにおける企業倫理の制度化
(1) 企業倫理前史
(2) パッカード委員会と防衛産業先導
(3) 防衛産業先導の成立
(4) 連邦量刑ガイドラインとコンプライアンス型企業倫理の成立
4 コンプライアンス型から価値共有型へ
(1) 価値共有型発展の背景
(2) 価値共有型の特徴
5 Sarbanes-Oxley Actの衝撃
6 まとめ

第6章 企業倫理の理論的統合の可能性

1 はじめに
2 企業倫理学と企業倫理学
3 企業倫理学と企業社会責任論の関係
(1) 応用倫理学としての企業倫理学
(2) 経営学の課題としての社会的責任論
4 統合の試み
(1) ドナルドソン、ダンフィーの統合社会契約理論
(2) エプスタインの経営社会政策過程論
(3) 規範原則の責任内在性と領域限定性

第7章 グローバル化と企業倫理

1 はじめに
2 国際的共同体主義とは何か
3 国際共同体主義の問題点
4 倫理的合意形成手続きとその制度化の構図

第8章 情報化社会における企業倫理

1 はじめに
2 情報化社会がなぜ倫理の課題なのか
3 情報化社会における秩序付けの方法
(1) 技術的対応だけではなぜ不十分なのか
(2) 法的規制だけではなぜ不十分なのか
(3) 個人倫理のみではなぜ不十分か
4 企業倫理の課題としての情報
5 情報倫理の基本的スキーム 5ー1 ロータス「マーケットプレイス:家庭編」にみる情報倫理の 5ー2 リチャード・メイソンによる情報倫理の基本的視点
6 まとめ

第9章 企業倫理の制度化と社会支援制度

1 はじめに
2 企業倫理の制度化とはー内包的概念規定
3 企業倫理の制度化と関連諸制度との関係ー外延的定義ー
4 企業倫理の企業内制度化
5 民間支援制度と企業倫理
6 企業倫理の公的支援制度
7 まとめ

第10章 企業倫理と企業評価

1 企業倫理の時代の企業評価
2 企業経営の実践と両分野
3 国際化時代の企業倫理評価
4 情報倫理の評価基軸
5 制度化をめぐる企業評価

参考文献

索引

あとがき ――『慶應経営学叢書』刊行にあたって

       慶應義塾大学名誉教授 植竹晃久先生
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